豚角煮のような、煮込み料理の重要なポイントは、肉とタレの割合。特にタレが少ないと火加減一つで、煮込み中にタレが蒸発してなくなってしまい。焦がしたり、味に苦味が出たり、出来上がった角煮が黒くなってしまったり、肉がやわらかくならなかったりなどの調理の失敗が出てきます。
肉とタレのバランスを左右するのが、なべの大きさと調理台の火(熱源の火力)の加減。底の面積の広いなべでは、肉の上側がタレから出てしまい、どんなに煮込んでも肉にまんべんなく熱が伝わらなくて、肉が硬かったりします。
なべの大きさに対して火が強ければ、煮込み中にタレが蒸発してしまい焦げたり、煮詰まったりしてしまいます。
重要なポイントは、一度につくる豚の角煮の量(肉とタレの合計量)に見合った大きさのなべと、そのなべに対して十分(弱火から強火まで)に調節の利く加熱設備(ガス台)です。
ならば煮込み中の火が弱ければ良いのかと言うと、そうではなく、煮込み中に適度に加熱されたタレが、なべの中で肉のまわりを対流する程度の火力は必要なのです。そうでないと肉に満遍なく熱が伝わらず、肉質が柔らかくなってくれないのです。
豚の角煮のつくり方でご紹介したレシピで上手くつくれた場合、タレの量は、最初につくった時よりも煮込み完了後の方が多くなって出来るのです。(豚肉の水分、脂分が肉から出てタレに混ざるからです。)もしそうでないとしたら、上記のご説明のどれかのバランスが悪いと考えて確認をしてみてください。
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